2010年5月27日木曜日

日韓子弟コンビで王者に! 畑山 隆則

畑山 隆則(はたけやま たかのり)

1975年7 月28日生

元WBA世界スーパーフェザー級
元WBAライト級チャンピオン
日本人4人目の世界2階級制覇者

29戦24勝19KO2敗3分

辰吉丈一郎がWBC世界バンタム級王座を獲得した試合をテレビ観戦でたまたま見た青年が、ボクシングの世界チャンプになることを決意して、青森から上京して、本当にそうなってしまうというある種のミラクルストーリーをもった才能あふれる選手でした。

負けん気の強さから、決して相手から逃げずにとことん殴りあう姿はほんとに勇ましく、勇気付けられるものがありました。

また、畑山のトレーナーは韓国人の柳和龍。
この二人の関係は、白井義男と、カーン博士にすこし似ているような気がしてしまいます。

両方とも第2次世界大戦では敵国、占領国だったけれど、戦後となったとき、ボクシングという素晴らしいスポーツが二人をめぐり合わせ互いに信頼しながら同じ目標に向かって歩いて行く。

そして、そこにはまるで家族のような愛情さえ生まれてくる。

スポーツは本当に素晴らしいと思わせてくれる、二人の関係です。

世界タイトルマッチとなった韓国の崔龍洙との2度の激闘や、KOキングと言われた坂本博之選手との試合は今でも忘れられません。

坂本戦は畑山いわく「最高のタイマンだった!」と本人がいうようにボクシング会場がわきにわいた世紀の一戦でした。

ライバルといわれ、ファンからは「絶対に見たい一戦!」といわれた坂本戦を逃げずにむかって、そして勝つところは彼のもっているスター性を物語っています。

減量苦から階級を上げてライト級にあげて、再度世界チャンピオンになってしまうポテンシャルの高さは見る人をひきつけてやまないボクサーでした。

おしくも3度目の防衛戦で破れ引退してしまいましたが、引退後もジムを経営したり、テレビにでたりと元気な姿を見せてくれています。

彼の闘う姿に魅了され、俳優の片岡鶴太郎さんがセコンドについてずっと応援しつづけたのも印象的でした。

彼のKO集です。ポテンシャルの高さが半端ないです!